公益社団法人 前橋市医師会

高齢者の脱水症

2016年07月31日掲載
中田 裕一(前橋市医師会)監修

人間は年を取るとともに、水分を体に蓄えておくことが難しくなります。水分を多く含む筋肉の量が減少することや、抗利尿ホルモン分泌の低下により排尿回数が特に夜間に増えることなどが原因です。また、暑さを感じにくくなるので、炎天下での作業が苦にならず熱中症になってしまったり、厚着をしたりエアコンを嫌ったりすることで「うつ熱」のために体温が上昇し、吐く息の中や皮膚から知らず知らずのうちに水分が失われがちです。さらに、高齢者はのどの渇きを自覚しにくいので、飲水量が不足する傾向があります。脱水症が重症化すると、意識障害や臓器障害が出現して致命的なこともあります。 予防するためには、のどの渇きに関係なく少量ずつこまめに水分を摂り、室温や衣類の調節を適切に行うことが重要。本人に脱水の自覚がない場合が多いので、まわりの人たちが注意してあげる必要があります。