公益社団法人 前橋市医師会

緑内障の怖さ

2001年10月31日掲載
羽鳥 毅(前橋市医師会)監修

 緑内障の患者は40歳以上の30人に1人、全国で約200万人以上と推定されています。そして、その80%近くが、自分が緑内障であることに気付いていないのが現状です。
 緑内障は、今までは眼圧(眼球内の圧力)が上昇することで視神経が圧迫されて傷み、視野が狭くなり発症すると考えられていました。しかし、最近の研究で必ずしも眼圧が高くない人でも緑内障になることが分かってきました。つまり、慢性タイプの緑内障には、眼圧が上昇して発症する「原発開放隅角緑内障」よりも、眼圧が正常範囲にもかかわらず進行する「正常眼圧緑内障」の方が多く、緑内障全体の7割を占めていることが分かってきたのです。そして、この慢性タイプの緑内障は近視の人に多く、自覚症状に乏しく、異常が分かったときには既にかなり進行していることが多いのが問題です。眼圧検査だけでは緑内障を確実に発見することは不可能です。「眼底」や「視野」の検査を眼科専門医で受けることが、緑内障の早期発見には決定的に重要です。
 ところで、緑内障には急激に眼圧が2倍から3倍に上昇して、眼痛、頭痛、吐き気とともにアッという間に失明してしまう「急性閉塞隅角緑内障」というタイプもあります。これは遠視で、目の表面である角膜と黒目である虹彩の距離が近い目の構造をしている人に起こりやすいものです。発作を起こす前に、その危険があるか否かは眼科専門医で診察を受けることで分かります。これはレーザー治療で発作を完全に予防できます。