公益社団法人 前橋市医師会

熱中症

2000年07月31日掲載
清 宮 和 之(前橋市医師会)監修

真夏の暑い時季になりました。この時季になるといつも新聞をにぎわすのが夏のスポーツ大会や観戦、炎天下の作業などで意識がなくなり倒れる人のことで す。今回は、夏に多いこれらの状態の予防や注意点についてお話したいと思います。 そもそも、熱中症とは、熱に中(あた)るということで熱射病や熟けいれ んなどを含んでいます。最近では、労働環境がずいぶん改善されてきました。作業で起こるものは、だいぶ減少しているようです。しかし、スポーツや幼児が高 温環境に置かれて、起こるものはまだ多いようです。ここでは予防と簡単な治療についてお話します。
スポーツでは体内で大量の熱が発生するので、外気温が30度程度でも湿度が高いと発生しやすくなります。時間も大切で、30分ぐらいでも危険なときもあ ります。また、環境も重要です。よく幼児を車に乗せてパチンコに2時間くらい費やしていた母親のことが新聞に出ますが、このようなことはもちろん論外で す。
炎天下のスポーツでは、帽子は必需品です。自分が出番ではないときは、なるべく木陰で休んだり十分な水分の補充をしたりすることが必要です。観戦すると きも、帽子や日傘を使用すればだいぶ環境は良くなります。水分の補給は、最近では優れたスポーツドリンクが開発され、簡単に手に入ります。このように電解 質の入った水分は適度に補充することで筋肉のけいれんや筋肉痛を予防できます。
熱中症の初期症状は全身倦怠、脱力感、めまい、吐き気、頭痛などです。少し変だと思ったらすぐに水分を補給し、木陰で頭を冷やしたりわきの下を冷やして 休憩することです。体温調節が破たんして起こる熱射病は高体温と意識障害が特徴です。このような人(意識がもうろうとしたり、全然なかったり)を見たらす ぐに病院へ運びましょう。
いずれにしろ、夏のスポーツは、ほどほどにということですね。気を付けましょう。