公益社団法人 前橋市医師会

本当に忍び寄る?糖尿病

2002年01月01日掲載
福 山 昭 一(前橋市医師会)監修

「ある日突然、目が見えなくなって眼科で受診したら、糖尿病のせいだと言われた」「突然、心筋梗塞を発症して入院したら、糖尿病があると言われた」など、皆さんこういった話を聞いたことがあると思います。糖尿病は、20数年ほど前はなじみが薄く、軽く考えられていました。ぜいたくな生活をした人の病気だという考え方が一般的だったと思います。ところが、その後糖尿病の患者は増加し、最近では、40歳以上の10人に1人が糖尿病というまでになってしまいました。
糖尿病は、よく忍び寄るといわれます。自分の知らないうちに糖尿病になってしまったということがあるかもしれません。しかし、本当にそうなのでしょうか。健診で尿糖が陽性、血糖が少し高めだったなどと指摘されたのに、それを何年も放置していませんか。それどころか、毎日大食いやまとめ食い、甘い物の飲み食い、深酒などをしたり、運動が嫌いで車やエレベーターなどを使ったりしていませんか。
皆さんは胃が痛かったり腰が痛かったりすれば、すぐに病院へ行くと思います。もし、糖尿病が早期に自覚症状が出る病気だったら、これほど患者も増えなかったでしょう。糖尿病になる前に、体が危険信号を早期に発信しているはずです。健診で引っ掛かるのもそれです。思い当たる人がいれば、今からでも遅くはありません。暴飲暴食をやめ、主治医に相談して、規則正しい生活や正しい食事療法と適切な運動療法を始めてください。はんらんしている情報に惑わされないでください。決して楽して糖尿病を克服できません。たばこをやめるときに一大決心が必要なように、自分の強い決意とそれを支える家族や周囲の協力が必要です。正しい知識を持って糖尿病を克服することが大切なのです。