公益社団法人 前橋市医師会

急性心筋梗塞

2002年01月31日掲載
佐 治 和 喜(前橋市医師会)監修

<急性心筋梗塞とは>
 心臓は、筋肉でできた袋状の臓器です。休みなく収縮運動を繰り返し、血液を送り出しています。そのため、心臓は大量のエネルギーを必要とします。このエネルギーは、心臓を取り巻く冠状動脈という血管を通って運ばれています。この冠状動脈が詰まりかかった状態が狭心症で、詰まって心臓の筋肉が死んでしまった状態が心筋梗塞です。冠状動脈の上流部で詰まれば、心臓の収縮力は著しく低下し、血液を十分に送り出せなくなります。心臓自身への血液供給も低下するので、生き残った心臓の筋肉もエネルギー不足になり、収縮力がさらに低下するという悪循環に陥ります。さらに、無理を強いられた心臓からは、心室細動という致死的な不整脈が発生することも珍しくありません。
<急性心筋梗塞の症状と家庭での対処>
 「恐怖感を伴った胸痛」というのが一般的ですが、「胃痛」や「気分不快」という訴えで受診する人もいます。上半身に「何かいつもと違う 痛みや不快感」が、10分以上続く場合は、心筋梗塞を疑ってみる必要があります。「もう少し様子を見よう」は禁物です。直ちに、かかりつけ医や救急病院に連絡を取り、指示を受けて下さい。自分で歩いたり、運転したりせず、安静を保ちましょう。様子から重症と思われるときは、ためらわずに救急車を要請してください。
<治療>
 冠状動脈内で、小さい風船を一時的に膨らませ、血管を内側から押し広げ、詰まりを改善するというのが基本です。処置は、30分程度で終了しますが、発症から2時間以上経過していると、著しく効果が低下します。
<予防>
 高コレステロール血症、高血圧、喫煙、糖尿病、ストレス、脱水などが心筋梗塞を起こしやすくします。まず健診を受け、きちんとした診断、指導、治療を受けましょう。